家族のアルコール依存症(コントロール障害)について
アルコール依存症は、自分で飲酒をコントロールできなくなる病気です。
1杯でも飲んでしまうと、ほろ酔い状態でやめることができなくなり酔いつぶれるまで飲んでしまうのです。症状が進んでくるとアルコールを我慢できずに仕事中などにも飲んでしまうようになります。
お酒を飲む量も、飲む時間もコントロールできなくなってしまうのです。
このような症状を「コントロール障害」と言って、患者本人の意思ではどうすることもできません。ですので、患者に対して「飲みすぎるのは意志が弱いからだ」と考えるのは完全な誤解です。
また、一度コントロール障害を起こすと一生元には戻りません。克服するにはお酒を完全に断つしか道はないのです。
しかし、アルコール依存症患者にしてみると「お酒を一生飲むことができない」という事実を簡単に受け入れることができません。そのため「自分がアルコール依存症」だという事実を認めようとしないのです。
こればかりは家族がいくら説得しても無駄です。
本人の自覚なしにはお酒を断つことは絶対にできません。
ですので、まずは患者本人にアルコール依存症のことやコントロール障害について知ってもらうことが大切です。
また、アルコールのコントロール障害を起こしているかどうかは、検査ではなくお酒の飲み方で判断するしかありません。
下のページを参考に判断してみてください。
⇒アルコール依存症のセルフチェック
それでも認めない人もいるでしょう。
その場合、いずれお酒にまつわるトラブルが必ず起こるはずです。そうならないために、アルコール依存症の悲惨な末路をちゃんと伝えてあげるべきだと思います。
「脳の萎縮」や「肝硬変」などのキーワードでネットで検索すると恐ろしい画像が出てきます。これらはアルコール依存症の末期症状なので、これらの写真を見せるのも1つの手かもしれません。
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